云わずとしれたラヴェルのボレロであるが、ストイックにC G のバスの上で延々演奏して、最後に爆発して、しかしまたC Gに戻って終わるという様式美を備えている。ボレロの最後の部分を調べてみる。音はこちら。
最後のB旋律が終わるところ、321小節目から模式的にまとめて書いてみた。ここの旋法はなんていうんですかね。ミクソリディアン♭6とでもいうのでしょうか。326小節目にいたって、ついに反乱は起きます。3拍目の裏に輝かしいEの三和音が鳴り響き、327小節目からEとBをバスに、今度はEのミクソリディアン♭6ですかね。
332小節目で、ちょっとEフリジアンを響かせて、またEミクソリディアン♭6に戻って、335小節目でC Gの繰り返しに戻ります。ここで、緑の四角で囲んだ音型はソプラニーノサックス(なぜかF管)、テナーサックス、トロンボーンで演奏されるのだが、ここだけのためのラヴェルの発明でしょうかねぇ。Caug>Bmの繰り返しに聞こえますが、豊かな響きとなっています。そして、
最後はCフリジアンの下降する旋律と反行する半音階で曲を閉じます。