Jun Yamamoto音楽を語る

Jun Yamamoto 音楽を語る

クラシックのおいしいところをつまみぐい https://jun-yamamoto.wixsite.com/jun-yamamoto

2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧

Schumann Carnaval "Chopin"

Chopin という実も蓋もない直截なタイトルのついた14小節×2である。 冒頭、I から Vmという進行が出てくるが、これはビートルズはじめポピュラーシーンでいやというほど使われているが、おそらくこっちが本家だろう。8小節目のGdim7は経過和音ということで…

Rossini "Semiramide" ACT I Ending

ロッシーニの音楽は多少の例外はあるにせよ、どんなに深刻なドラマが舞台上で進んでいようが、お構いなしに楽しく明るい旋律・和声・リズムが続くのだが、ここぞというところではちょっとだけスパイスをきかせる。 長大なオペラ「セミラーミデ」の第一幕の幕…

Bartok "Bluebeard's Castle" the 6th-door (2)

バルトークの青髭公の城の第6の扉から、比較的バルトークの和声構造が見えやすい部分として、練習番号102をとりあげて、スケルトンを作ってみた。音はこちら。 時には長三和音といった耳になじみのある和音に減8度とか緊張をもたらす音を加える①とか③とか、…

Bartok "Bluebeard's Castle" the 6th-door (1)

バルトークの陰々滅々オペラ「青髭公の城」より、第6の扉の開くところの音楽である。非常に特徴的な耳に残るサウンドだが、音の構造としてはそれほど複雑ではなく、半分ずつの第2バイオリン、ビオラ、チェロ、それとフルート3本のフラッター、ホルン2本にA m…

Puccini opera"Tosca" Act III

プッチーニはトスカに限らず、ボエームでもお蝶夫人でも自由な(機能的でない)三和音の平行移動を使っているが、トスカの幕切れ近くに分かりやすい部分があるので切り取ってみた。楽譜は Carlo Carignani のピアノ・リダクションを拝借した。 赤枠で囲った…

J. S. Bach Sinfonia IV d moll

指ならしというかリハビリテーションというか、いまさらながらインベンションとシンフォニアなんぞ弾いてみたりしているのだが、大バッハはこういう小曲でもあなどれないテクニックを存分に盛り込んでいるのにあらためて驚く。 シンフォニア(3声)4番のニ短…

Donizetti "L'elisir d'amore" ACT I Ending

ドニゼッティのオペラ「愛の妙薬」の第一幕の終わり。全員が浮かれ騒いでいる中で、主人公のネモリーノだけが焦っているという場面。ネモリーノはいかさま薬屋のドゥルカマーラ「博士」から買った(偽の)惚れ薬が効果をあらわさない内に、思いをかけている…