ベートーベンの第7交響曲の第4楽章のエキサイトポイントである104小節目から、模式的な譜面を起こしてみました。なにかもやもやする時はベートーベンに限りますな。(個人の感想です)
最初の〇で囲んだB#の音が、スコア上チェロではC ナチュラルになっているのが妙だと思っていたら、数名の方からベートーベンはチェロの音域外を感じさせるB#を嫌ったのだろうと教えていただきました>ありがとうございます。各位。
この104小節目の最初の和音は機能的には明らかに、嬰ハ短調の属七和音♭9度添え根音省きのB#dim7(his dis fis a)なので、B#と書く方が理にかなっていますね。
この部分属和音と主和音の交代ばっかりなのだが、そのタイミングが絶妙なのと、管楽器も8分音符で刻み、弦楽器もトレモロになっていてその焦燥感が強烈で、さらに、114小節目から第2バイオリンとヴィオラがオクターブで16分音符であおる(第二バイオリンはここで示した音形の一オクターブ上)。ここにBナチュラルの音が登場して和音でB#(his)がなっているのもお構いなしにがんがんいくあたりがキモかと思います。オーケストレーションも金管(ホルンとトランペット)が中音域で鳴ってはいるものの、全体にドンシャリ感あふれるもの(チェロも最低音域だけ)で、この辺のオーケストレーションはやっぱりさすがLvBだと思います。
このドゥダメルの演奏では1分38秒あたりです。