Jun Yamamoto音楽を語る

Jun Yamamoto 音楽を語る

クラシックのおいしいところをつまみぐい https://jun-yamamoto.wixsite.com/jun-yamamoto

Tchaikovsky Symphony No.6 Movt.2

と、書きかけて、前にも書いたような気がして調べてみる。大丈夫、この楽章はまだ一度もとりあげてない。(時々、同じことを二回書いて自分で気がつかないことがある)

第2楽章の中間部、さらさらと転調していくところ。音はこちら

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4小節目から5小節目へは、Dbの四六の和音からCの四六の和音に半音下がる転調。

Dbの四六はニ長調の属和音Aの変化(根音が半音下行、5度音が半音上行)による。それでハ長調に入るのだが、f→g  des →c as →g と進行してf とasが反行する結果、eが足りなくなってしまう。eは新たな声部としてホルン4本でスタートするのである。

8小節目から9小節目はDの7の和音の第一転回形(バスがfis)からBbの四六の和音に入って全音下の変ロ長調にいくのだが、ここではd →d fis→f a →b c→dとなる。cはホルンとファゴットで7度音であるが、fisが半音下行しているために平行五度を生じない。

10小節目から11小節めは、F7からA上の四六の和音に入る。f→e a→a c→cis es→e と進行する。この形はブラームスもよく使うように思う。(Amに行くことが多いかもしれない)全音下のイ長調に転調。f:id:jun_yamamoto:20181017025117p:plain

イ長調から元の調、ニ長調へは素直にドミナントからトニカとなるかと思うとさにあらず。一度13小節目でEb上の7の和音、しかも減5度を持つ和音を経由する。E7→Eb7(b5)という進行だが、e→es gis→g h→c/a d→des(cis)となる。ポップスにもよく現れる半音上からのアプローチを二回(E7→Eb7→D)と繰り返して元調にもどる。