ネット上に、非和声音について、日本語とフランス語、あるいはイタリア語とを併記したサイトがないので、書くことにしました。
非和声音とは、読んで字のごとく、コードにない音のことですが、本来のコードの音が「ずれている」ととらえた方が直感的にわかりやすいし、理屈にもあっています。
倚音 appoggiature
本来のコードの音が上か下に一音ないし半音ずれたもの。本来の音に解決します。
掛留 retard
直前のコードのコード音を引き延ばすことによって倚音を作り出す場合、掛留といいます。
先取音 anticipation
直後のコードのコード音を「先取り」して鳴らすことで、その音が今のコードにとって非和声音である場合、先取音といいます。
刺繍音 brodrie
コード音が一音ないし半音、上がって下がる、あるいは下がって上がることで「ずれる」。このずれた音を刺繍音といいます。
経過音 passage
コード音から別のコード音に順次進行(一音ずつ移動する)で移っていく場合、その間の非和声音を経過音といいます。
逸音 échappée
強拍上のコード音から、次の強拍のコード音に順次上行または下行する際に、中間の弱拍上で、進行方向とは逆の方向に音がずれて非和声音となる場合、逸音といいます。
以上、あってると思うのですが、もし間違いなどありましたら、ご指摘くださいませ。