ラヴェルの弦楽四重奏第4楽章の続き。例によって模式的に書いた大譜表でしめします。音はこちら。
ここから第一ヴァイオリンがメロディーを出しますが、これはF Mixolydian という解釈でいいと思います。Fが主音で7音目にEbが出てくる。ただ、ここではGの音がオミットされています。
次の6小節はDb Mixolydianになって、単純な三和音で並行に降りてくるというほっとする部分です。
しかしまた、チェロにトレモロが始まって、気合が入るのですが、ここはBbを中心としていながら、不思議な音階になっています。これはなんといったらいいのか、Bb C# D E F Ab といった感じですが。
そのあとまた8分の5になって勢いがついてきます。すべてトレモロです。最初の2小節はF#の和音から A#が2小節目の二拍目でAナチュラルになるのが肝ですね。
赤の矢印をつけた部分。F#m7 から Aになるのですが、その後の内声が微妙に動いて非常に精密な和声付けがなされています。