ハイメラン=アウリッヒ(中野吉郎・訳)クヮルテットのたのしみ(アカデミア・ミュージック)に付録2として訳者の中野さんの文章がついている。
ヨハン・トストという1755年生まれの音楽愛好家が、WAモーツァルトの弦楽五重奏に勝手な変更を加え、170年間バレなかったという話だ。
詳しくはもちろん上記の本に書いてあるのだが、うかつにもまったく知りませんでした。
だいたいBreitkopfの譜面が今でもトストの改作後のままになっているのだ。
この部分はこの楽章のメインのモチーフなので、この後何度も出てくる。これは相当な改作であるし、むしろ改竄といったほうがいいだろう。オリジナルは、半音階の下降になっている。
全然違う。
アマデウス弦楽四重奏団の演奏がYouTubeにあったが、改竄バージョンである。
因みに、新しい版での演奏はこちら。Sophia Szokolayという人の第一バイオリンで、トロント大学での演奏らしい。
こちらも新しい版というか、オリジナルによっている。James Buswell with Carpe Diem String Quartetというクレジットになっている。
https://www.youtube.com/watch?v=7tXKFycIpsI