野田暉行「３つのピアノ曲」から第２曲ベルスーズ。
その最初の３小節を見てみます。この曲は他の２曲と合わせ、珠玉の響きの集大成という趣がありますが、響きのよさの秘密はそれほど難しくありません。下の譜面は最初の３小節ですが、比較的オーセンティックな３度重ねの和音に由来しています。あとは機能的な進行と半音進行（特に下降）を使って響きと響きを結合しています。
例えば２小節目、１拍目裏の和音ですが、明らかにE上の３度重ねです。Dの音が抜けていますが、上段の五線に示した和音の位置を入れ替え、４度重ねにすると実作の和音になります。
もちろん、言うは易く、書くのは大変ですが。（音はこちら）
