2020-01-01から1年間の記事一覧
日本作曲家協議会ニューカマーズ(新入会員)演奏会2019と2020の録画が公開されました。2020年に拙作"Rainfall Shuffle"も含まれております。 2020年演奏会(「神田佳子と仲間たちによる打楽器作品展」)の再生リストはこちら (同演奏会の感想) 日本の作曲…
云わずとしれたラヴェルのボレロであるが、ストイックにC G のバスの上で延々演奏して、最後に爆発して、しかしまたC Gに戻って終わるという様式美を備えている。ボレロの最後の部分を調べてみる。音はこちら。 最後のB旋律が終わるところ、321小節目から模…
ハイドンも頑張って対位法的な書法を取ることがある(あまり長いものはないが) 93番交響曲の第1楽章から次のようなパッセージ。時々こういう部分があるのは大変効果的である。 rは掛留音、aとしたのは倚音だが(赤の枠で囲んだもの)バッハはあまりこうい…
ヒマなので、掛留音の種類を数え上げてみた。IIIとVIIの和音を考えず、また短調における上行する導音の掛留を考えなければ、ざっとこの17種類ではないかと思う。 I から II へ 2種類 I から IV へ 1種類 I から V へ 1種類 II から I へ 2種類 II から V へ …
半音進行を主体にした、オクターブずつ下がってくるカノンだが、かなり奇態なものになってしまった。orz youtu.be
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モーツァルトがそのレクイエムのラクリモサの後に入れるつもりだったといわれるアーメンフーガのスケッチ最初の14小節に続けてフーガを書きました。すでに先人たちがそれぞれに工夫をこらした補作を行っていますが、新コロ騒ぎでヒマになってしまったので、…
モーツァルトがおそらくは計画していた、レクイエムのラクリモサにつづくアーメンコーラス。残されたスケッチ14小節から、5人の補作を集めている動画があったので聞いてみた。 いずれ劣らぬ力作だとは思うが、個人的にはDruce版の終わり方がかっこいいと思う…
ショーソンの「詩曲」冒頭。 全体がショーソンの発明といってもいいと思うが、基本的にはEb minorの上に、Ebm → Cb7 とか D7 → B7 とかの属七和音で三度平行移動するというアイデアが頻出している。属七の5度下方変位(7b5) や 短七和音の5度下方変位(m7b5…
中森明夫「青い秋」を読みつつ、故・北村昌士さんのことを思い出していた。彼との接点はおそらく1977年に、ほんの短期間、Thioniteというプログレッシブ・ロックバンドに参加していたというだけなのだが。 Thioniteは一度だけライブハウスで演奏したことがあ…
フォーレの愛すべきレクイエムから奉献唱の一部を。 フォーレの和声マジック。要は偶成和音なのですが、D A7と来て次がF7になるという不思議な進行であります。本来の調性のD Major であれば C# E F# であるはずの音が、ひっくり返ってC Eb F になってしまい…