David Cope 「人工知能が音楽を創る」の中に、コンピューター生成されたバッハ・スタイルのコラールがまるっと一曲収録されている。音楽的な喜びがない(あるいは少ない)といった高度な話は置いておいて、少なくとも音の間違いが多い。思わず添削してしまいました。間違いが多いといっても添削しようかという気になる程度だからまずまずよくできているのは間違いないが…。
上の大譜表がコンピューターによる「作曲」で、下の大譜表に最低限の修正を施したものを書きました。
修正はミニマムで済むのですが、残念ながら結構致命的なエラーが多い。もっとも、Cope氏はなるべくコンピューターの自主性に任せて(?)そのままにしておいたのかもしれず、いちいち直したりするのは本来の趣旨には沿ってないでしょうが、気になるものは直す。Cope氏が「EMIプログラムの初期版には、興味深く、時には満足すらできる音楽制作の能力があった」と自画自賛しておられるので、ひょっとするとCope氏はこのレベルの和声能力で事足れりとされたのかもしれませんが…
音は、オリジナルがこちら。私が添削したものがこちらです。念のためにいっておくと、音楽的には見るべきものはない、と思います。