大バッハには足下にも及ばないが、音楽の捧げ物にある、無限上昇カノンを真似して、小さなモデルのようなカノンを作ってみた。大バッハに敬意を表して、三声でソプラノが自由声部、下二声がカノンになる形を踏襲した。バッハのものは8小節もあって、長二度ずつ上昇していくが、私のトライアルは気が短いのでたった4小節で長三度ずつ上がっていく。
下の段はヘ音記号で読めばバスになり、ハ音記号(テノール記号)で読めばテノールになる。ただし、テノールは一小節遅れでスタートするものとする。これもバッハの形に従っており、最初を主調の分散和音で始めるのも同じである。
これをスコアに展開すると次のようになる。(テノールは一オクターブあげてアルトでにした)パイプオルガンの音で再生した。最初へ長調、次にイ長調、次が変二長調(嬰ハ長調)と長三度ずつあがっていき4回目には一オクターブ上でヘ長調になるのだが、高すぎてオルガンの音域を超えてしまっている。音はこちら。