Jun Yamamoto 音楽を語る

クラシックのおいしいところをつまみぐい http://jun.la.coocan.jp

音楽。生演奏と録音と打ち込みとインターネットと。

以前、友達の友達くらいのジャズピアニストの方が「CDなんて(録音なんて)音楽ではない。音楽は、ライブで聴いてはじめて意味がある」という趣旨のことをおっしゃっていて「じゃああなたのCDはナンなのか」と聞きたいところだったがそれはともかく…

作曲というのはついついやってしまうものなのだが、これを演奏するとなると大騒ぎで、仲間内を糾合してやるにしても、手間も費用も時間もかかって大変である。学生時代ならそれでもなんとかがんばってLPの一枚くらい作ったことがあるが(SK先生その節はありがとうございました。立派にヤフオクに出てるらしいです。売れてないみたいですけど)社会人ではとても無理。それでもやってる人がいるから凄いが。(Wさんあなたのことです)

90年代にDTM(Desk Top Music)がそこそこのクオリティで実現できるようになって、いわばMIDIの打ち込みでもなんとか音楽らしいものができるようになった。ニフティMIDIフォーラムの皆様、その節は大変お世話になりました。m(__)m

打ち込み音楽というのも大変面白いと思うし(何しろ超絶技巧は朝飯前、どんなに変な音楽でも嫌がらずに演奏しちゃうのだ。あのM師の88台のピアノ同時演奏曲ですら)いまや商業音楽の相当部分も打ち込みが制覇し、逆に生演奏の復権が叫ばれているくらいで、世の中変われば変わるもんである。あれだけシゴトを奪われているのに、それでも演奏家はどんどん出てくる。つい作曲をしてしまうように、つい演奏してしまうんだろうな。(違うかもしれない)

打ち込みで作った音楽というのは、先ほどいったジャズピアニスト氏などに言わせたら音楽以前ということになりそうだが。いずれにせよ、打ち込みで音楽を極めるも十分ありだと思う。(この辺はかなり以前とは考えが変わった)

他にも例をあげればいいのだが、ふと思い出したので書いておくと、すでに大昔にPSY'sあたりで打ち込み音楽は市民権を得ていたと思う。松浦さんすごい。PSY'sの場合はチャカさんの強力な歌唱の威力もあったわけだけれど、そのうち初音ミクみたいなものが出てきて、状況は横田順彌さん並にはちゃはちゃになってきた。横田さん、72歳かぁ。時の経つの速すぎ。

一方で、インターネットの発達は爆発的で、いまやYouTubeにない音楽は世の中に存在しないのと同じ(ってどなたの言葉だったか)だそうである。だから、作曲して打ち込んで、そのままYouTubeに流せば(全世界に向けて)発表することができる。ほぼ増分コストゼロでできる。

もうここまでくればあえて生演奏にこだわる必要もなかろう。なにを隠そう私は唯一生で演奏できそうな楽器はピアノくらいだが、下手なんである。できれば人前では弾きたくない。打ち込み万歳である。打ち込みも手間はかかる。そのせいで頚椎症を患っている身としては、最小限の努力にとどめたいが。

また、正直なところ、音楽生活のほとんどはiPodとイヤホン(あるいはアンプにスピーカー)で完結してしまうのであるから、ステレオの録音だけあればいいということにもなる。ただ、面白いのは生演奏を録音して再生すると、打ち込みにもない、生演奏でもない、そういう魅力が立ち現れることがある。このあたりが、生演奏と録音技術のせめぎあいの面白いところですね。

MIDI打ち込みにしろ、生音を扱うにしろ、DAWが強力になってきているし、ついにSONARなんかBandLab.に買収された上、フリー(タダ)になってしまった。

ということで、作曲から演奏、発表にいたるまで、あまり金をかけずに、全部デスクトップでできる時代が来ちゃったわけですね。もう言い訳はできないのだよ>自分

結論は陳腐である。MIDI打ち込みも、ヴォーカロイドの音楽も、生演奏にこだわるのも、即興演奏にこだわるのも、即興演奏を録音して固定してから楽しむのも、なんでもありじゃないか、ということだと思う。(その辺で手を打とうじゃないか。<誰と)

さて、あたしゃどうしよう。