Jun Yamamoto 音楽を語る

クラシックのおいしいところをつまみぐい http://jun.la.coocan.jp

オーケストラのスコアというのも人智の結晶

平田オリザさんの「演劇入門」が面白かったので、実作の「東京ノート」の脚本を読む。


1994年作品、翌年の岸田國士戯曲賞受賞。舞台は2004年。ヨーロッパで戦争が起きているという設定を別にすれば、ごくごく小さな生活のあれこれが描かれるだけで「ドラマティック」というものの逆を目指しているとしか思えない。「反お芝居」か。興行的にはどうだったのだろうか。


それはそれとして、セリフの註が面白い。相手をさえぎって話し始めるとか、少し間をおいて話し始めるとか、同時に言いかけるとか、細かい指定がある。


これを厳密にやりたければ、音楽のスコアを書けばよいわけで、大人数でそれぞれバラバラにいろいろな会話が同時進行するというお芝居も完全に指定できますね。まー、オペラってのはそういうものだからな。


この後の岸田國士戯曲賞受賞作のリストが面白い。
第39回(1995年) - 鴻上尚史スナフキンの手紙』、平田オリザ東京ノート
第40回(1996年) - 鈴江俊郎 『髪をかきあげる』、松田正隆 『海と日傘』
第41回(1997年) - 松尾スズキ 『ファンキー! 宇宙は見える所までしかない』
第42回(1998年) - 深津篤史 『うちやまつり』
第43回(1999年) - ケラリーノ・サンドロヴィッチフローズン・ビーチ