岩里祐穂・作詞、布袋寅泰・作曲、今井美樹の歌う「ひまわり」。一瞬、「あれ」と思う転調がある。
捕えてみれば我が子なり、ポップスの王道、I7からIV度への展開なのだが、ここでの工夫はそのIV度がマイナーになっていること。言い換えれば、A7からDm7でこれ自体はなんの変哲もないV7-iなのだが、文脈としては、F#minor から A major に終止して、それが、Cmajor (あるいはA minor)のII度に移行することで、短三度上への転調を成し遂げているのがフシギ感の原因であろうと思われる。
A minorからもとのF# minorに戻るところは、E7 F#m という、クラシックでいうところの「偽終止」の形(属七からバスが一音上がって短三和音に解決)になっています。
F# minor > A Major > C Major > A minor > F# minor