Tフランチェスカ・ダ・リミニの第一部、大盛り上がりのところに出てくる木管主体のパッセージ。この手のテクスチュアを伴う木管の速いパッセージはワーグナーにもR・シュトラウスにも出てきますが、仕掛けはだいたい同じように思います。
チャイコフスキーの書き方は基本的に半音ずつ上行ないし下降する音形なのですが、それぞれのパートが自然にかつ表情を持つように工夫されています。音はこちら。
2小節目、F#m7 G aug Bb7と繋がっているのがちょっと変わっていて、Bb7の7度音がAbで、これが前のGと半音関係になっています。最後のD F7もF7の7度音EbがDと半音関係。