Jun Yamamoto 音楽を語る

クラシックのおいしいところをつまみぐい http://jun.la.coocan.jp

Ravel String Quartet Movt.4 (3)

ラヴェル弦楽四重奏曲第4楽章の続きであります。音はこちら。例によって模式的に大譜表にまとめてみました。

 

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1段目は前の部分から、高揚が静まってくるところですが、Aの音をペダルにして、チェロと第二バイオリンが長六度で半音進行をしていて、A#の音がAにもろにぶつかっていますが、響きはきれいです。試みにコードネームも入れてみましたが、まったく機能的な和声付けではなく、半音階上の運動が偶成和音をもたらしているという形です。

2段目から始まるメロディは3小節で一単位になっており、4分音符9個が4+2+3に区切られているように私には感じられますがどうでしょうか。

最初の和音のバスのFを主音とするのであれば、Fのミクソリディアンということになります。ここでも内声は音階的に自由に動いていて、和音の充足といったことにはこだわっていないようにみえます。最初の和音からして、F C Gと5度の積み重ねになっており、Gは9度音という意味は剥奪されているようですし、バスがCのところは三度音がかけていますが平気でほったらかされています。

3段目から3拍子っぽくなります。緑の線で示した部分、第二バイオリンとビオラは長三度を保ったまま半音階で上下行しており、和音の構成は偶成的です。コードネームを入れてみましたが、響きとしての意味でしかなく、機能的ではありません。

4小節目からBbに変わってBが登場してハ長調の属和音(G7)を思わせますが、結局Fに落ち着きますが、これも半終止的に響きます。(続く)