Jun Yamamoto 音楽を語る

クラシックのおいしいところをつまみぐい http://jun.la.coocan.jp

Prokofiev Visions fugitives No.2

この曲をはじめて聴いたときのショックはすごかった。なんだこれは!?という感じで、何がどうなっているのかわからなかった。一曲目も美しいのだけれど、なんと言ってもこの2曲目がね、びっくりしましたね。

A. 最初の部分はAb上の減七和音で、それにGとDbが付加された響きである。あえて言えば、Ab上の減七和音とDb上の減三和音が重なっているといえばいいか・・・しかしEは鳴っていないのであまり説得力はない。しかし、三度で積み重ねてみると、なるほどと思う響きではある。3小節目はEm7/Bっぽい。 

B. 次のエピソードは右手にmisteriosoの指定がある。基本的にDm7b5/Abが鳴っている。

C. 中ほどにメロディの断片があるのだが、なんとなくGから始まるコンビネーション・ディミニッシュを感じさせるのだが、Cから始まるからこれも違うのだな。

D. そして聞かせどころのDであるが、基本的に一つの和音しか鳴っていない。C G E C# F# B E という音の並びなのだが、一つにまとめてみると、Emの上にdim7 #9 13 が9乗っているような形である。11thは抜けている。この辺がかろうじて3度重ねの和音で解釈できるぎりぎりであろうか。実際には、C# F# B E という完全4度重なりの上行アルペジオになっている。

E. 最後はAb上の減七和音ではなくBがCになることでFmadd9 その上にF#7が乗ったような和音である。半音ずらした根音上にマイナーと7thの和音をくっつけてみるというのはよく使われるが、この曲あたりがその嚆矢かもしれない。